(2018/06/09)

「自動車に詳しい」ライターが、エコカーのメリットとデメリットを整理?し、200万円以内で購入可能な「おすすめのエコカーベスト3」を挙げるという企画です。

記事のタイトル「EVなんて買ってはいけない」は、ネット受けを狙っているのでしょう。それにつられて反応してしまうと思うつぼですが、実際に内容を信じてしまう人がいるかもしれませんので、一応書いておきます。中身は、いろいろと突っ込みどころ満載で、EVが「高い」以外は、?な原稿です。

たとえば、以下の言葉は、EVとHVとを同じにして話しているようで、EVの中でも車種や電池によってその性能はひとくくりにできないことをご存知ないようですし、電池に劣化はつきものですが、EVのそれはスマホの電池とは比べものにならないほどに劣化速度が遅いことを理解されていないようです。
「スマートフォンやパソコンを使っている人ならわかると思いますが、バッテリーは充電を繰り返すと、あっという間に劣化します。クルマも同様で、使用方法が悪ければ15万円から30万円するバッテリーを7年ほどで交換しないといけないケースも出てくる。また、駆動システムが複雑になったため、故障するリスクも増加し、修理費もバカになりません」
このブログでは、先日ビワイチ(2018/06/06)で書きましたが、走行距離約8万キロを超え、駆動用バッテリーの容量が約87パーセントまで減ってきた三菱 アイ・ミーブ Xグレード(GSユアサ・リチウムエナジー ジャパン製:電池容量16kWh)でも、上手く走らせることができたら、カタログ値のJC08モードを上回る距離を走ることができます。

私の乗る三菱 アイ・ミーブ Mグレード(東芝製:電池容量10.5kWh)も8万キロを超え、まもなく3回目の車検です。そのときに電池の劣化具合を見る「容量残存率」を測ってもらいますが、2回目の車検時(走行距離約6万700キロ)では、「105パーセント」でした。

100パーセントを越えているということは、元の容量よりも多いということですから、測定を間違えたのかと思われるかもしれませんが、劣化を考慮して容量に余裕を持たせているようです。

2回目の車検時までにあまり充電をしなかったのかと疑われるかもしれませんが、6万キロほど走っていますし、この間の記録によると、約1191回(急速充電205回、自宅外での普通充電15回、自宅200V充電971回)充電を繰り返した結果が、105パーセントという数字であり、これが示すように電池の劣化は感じられません。電気自動車の電池は、その性能を上手く発揮できるように作られているのです。

また、HVの駆動システムは複雑でしょうが、EVはそれに比べるとシンプルですから、私のEVに限っていえば7年近く故障知らずです。直したところはブレーキランプの球切れ、ワイパーゴム・タイヤの交換ぐらいです。他の方の話を聞いても特段多いとも思いません。(一部、不具合が特定できずに困っていらっしゃる方がおられますが)

充電インフラやPHVについても誤解は多いようです。
「HVの一択でしょう。なぜなら、EVとPHVは充電が必要ですが、国内には充電スタンドがまだ少なく、遠出の際は確実に不便さを感じることになります。スタンドの急速充電器を利用する方法もありますが、80%ほど充電するのに最低20分はかかり、混雑時は1時間待ちのケースもある。快適に利用できるインフラが整っていない以上、現状ではEVとPHVを購入するのは避けるべきです」
充電スタンドは、地域によって片寄りはあるようですが、に限っていえば、急速充電器だけでも123カ所にあり県内を網羅しています。私がEVに乗り始めた2011年頃であれば、10.5kWhのアイ・ミーブMグレードで琵琶湖を一周・約170キロを走るのに、充電スタンドを事前に把握し、途中1度は計画的に充電する必要がありましたが、今では過去の話です。

電池容量が少なければ、遠くへ出かけた場合に充電しなければならず、充電スタンドの充実が重要な要素となりますが、日産リーフのように40kWhもの電池を積むようなEVが多くなれば、スタンドの利用は少なくなるでしょう。

ここのところで理解できないのは、PHVも充電を前提としているところです。プリウスにしろアウトランダーにしろPHVであれば、電気がなくなればガソリンでエンジンをまわして走ることができるのですから、不便さを感じることはないはずです。1時間充電の順番を待っているよりも、エンジンでその分遠くまで走る方が効率的ですし快適でしょう。前提を誤っていては、公正な「おすすめのエコカーベスト3」とは言えないのではないでしょうか。

ちなみにこの「自動車に詳しい」ライターは、原稿の中で実燃費が悪いメーカーとして「ホンダ」をいじっていますが、同じ方は「」の中でも「ホンダ」の安全性を酷評していますから、よほど「ホンダ」がお嫌いなようです。